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CVDダイヤモンド

2014.9.29 | その他のトピックス

前回に引き続き人工的にダイヤモンドを合成する方法を紹介したいと思います。
今回取り上げるのはCVDダイヤモンドです。CVDダイヤモンドとは、CVD法という方法で作られた合成ダイヤモンドのことです。

CVD法とは、簡単にいうと気体からダイヤモンドを合成する方法の一種です。
個体を昇華させたり、液体を蒸発させたりして気体を作り、その気体を凝着させて物質を合成する方法があります。このようにして、粒子や膜のような形状の物質をつくる方法は気相成長法と呼ばれています。この気相成長の過程で、化学反応を伴って成長する場合を化学気相成長・CVD(Chemical Vapour Deposition)といいます。

前回取り上げたHPHT法ダイヤモンドは、技術的な問題から発色原因となる窒素を完全に含まずに合成することが難しく、主として黄色のダイヤモンドが多く見られます。CVDダイヤモンドは、ガス雰囲気中で合成するため窒素を含まないダイヤモンドの合成が可能で、白色のダイヤモンドが合成されます。そのため、CVDダイヤモンドは天然のダイヤモンドと目視では一見には見分けがつきません。

CVD
参考文献
吉川昌範 「魅惑の次世代素材 やさしいニューダイヤモンド」 工業調査会

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